
「プライマリーバランス(PB)」って聞いたことありますか?ニュースや政治の話でよく出てくる言葉ですが、実はとても重要な意味を持っています。
今回は、「プライマリーバランス(PB)の黒字化」について、わかりやすく、そして本質的な問題点を掘り下げていきたいと思います。
プライマリーバランスとは?

プライマリーバランスとは?
まず、プライマリーバランスとは何かをご説明しましょう。
これは、「国の税収などの歳入」から「利払いなどを除いた歳出」を差し引いたものです。要するに、「国の借金の利子を除いた収支」が黒字か赤字かを見る指標です。
政府はよく「PB黒字化を目指す」と言いますが、これは「税金でまかなえる範囲内に国の支出を抑えましょう」という意味です。
一見すると「健全な財政」に聞こえますよね?
でも、これは国民経済にとって極めて危険な発想なのです。
PB黒字化の何が問題なのか?

PB黒字化の何が問題なのか?
なぜプライマリーバランスの黒字化が問題なのか?
結論から言えば、政府が支出を絞れば、民間の所得が減るからです。
政府の支出は、企業や家庭にとって「所得」になります。
公共事業にお金を出せば、建設会社が潤い、労働者に給料が支払われます。
子育て支援や医療補助も、民間の消費を下支えします。
つまり、政府の支出=国民の所得なのです。
にもかかわらず、「PB黒字化」の名のもとに、支出を減らし、増税を進めると、どうなるか?
当然、国民の所得が減り、デフレが深刻化します。
なぜ日本はPB黒字化にこだわるのか?

なぜ日本はPB黒字化にこだわるのか?
日本政府がPB黒字化にこだわる理由は、「財政破綻の恐怖」が背景にあります。
「このまま借金を続ければ、国が破綻する」とメディアも財務省も言います。
ですが、これは完全な 嘘 です。
日本は自国通貨建ての国債を発行しており、中央銀行(日本銀行)が最後の買い手です。
つまり、日本は絶対に財政破綻しない構造なのです。
財政健全化とは「国民が豊かになること」

財政健全化とは「国民が豊かになること」
「財政健全化」とは、単に赤字を減らすことではありません。
国民が豊かになり、経済が拡大し、税収が自然と増える——
これこそが、本来の「健全な財政」の姿です。
PB黒字化のような、帳簿上の目標に縛られていては、経済は衰退し、国民は貧しくなるばかりです。
終わりに:今、本当に必要なのは?

終わりに:今、本当に必要なのは?
日本に今、本当に必要なのは「PB黒字化」ではありません。
積極的な財政出動です。
インフラの整備、防災投資、少子化対策、教育、医療、介護…。
お金を使うべきところに使って、国民を豊かにすることが最優先です。
国民が豊かになれば、自然と税収も増えます。
それが結果として「財政健全化」につながるのです。
PB黒字化にこだわるあまり、国を壊してはいけません。
政府には「帳簿」よりも「人間の暮らし」を優先してほしいものです。